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私たちはスピリットです。
そのスピリットの中にマインドがあり、
そのマインドの一部が物質世界という夢を見ています。
抽象的なものを具体的に説明するのは難しく、
複雑なものをあまり単純化すると本質からどんどんズレていく危険がありますが、
前回とはまた少し違う図を使って説明してみようと思います。
まず『神』が『神の子(スピリット、霊)』を創造しました。
『神』自身がスピリット(霊)です。
『神』自身の創造することの喜びと、
『神の子』自身に創造することの喜びを与えるために自らの存在を延長しました。
(『神』というと人間的な姿をイメージしてしまう人は『神』を『大いなる源』と置き換えて読んでもかまいません)
もちろんスピリットは丸いわけでも青いわけでもありません。
これはあくまでも説明のために抽象化した図にすぎません。
『神』は続いて、そのスピリットの中にマインドを置きました。
しかし、マインドの一部分が自らを『神』から分離してつくられたと誤解してしまいました。
マインドの中に本来は存在しない部分、
【フィジカルマインド】が生まれました。
分離を信じていない部分はハイヤーマインド(ハイヤーセルフ)としてそのまま残っています。
なんだかスイカの種みたいな図になってます。笑
揚足取りが好きな方は「マインドはそんなんじゃない」と仰りたいでしょうが、僕も承知で書いております。
フィジカルマインドは『神』から分離しただけでなく、
フィジカルマインド自身もバラバラに分離していくのだと信じ、
すべてがバラバラに分離したという観念を反映した夢を見始めました。
自らの外側に【壮大な宇宙】をつくったという夢を見はじめました。
本当はすべてマインドの中で行われている投影に過ぎないですが、
『神の子』はマインドの外側に、確かに実在する宇宙を創造したと信じ込みました。
この図ではマインドの下に宇宙があることになっていますが、
これは平面図で説明するうえで便宜上、上か下か横のどこかに書かなくてはならないだけです。
べつに宇宙の上にマインドがあるわけではありません。
(そもそも宇宙に上も下もありませんよね。笑)
その幻想である宇宙にたくさんの次元を投影し、
その宇宙にたくさんの惑星も投影し、
それぞれの惑星にさまざまな物質的生命と、
非物質的生命を投影し、
そして今これを読んでいる肉体のあなたも投影し、
地球上にもさまざまな人間を投影し、
このフィジカルマインドの一部分がここにいるあなたの肉体を投影しています。
あなたはマインドの一部分でありながら、
同時にマインド全体でもあります。
人だけでなく動物も投影し、
水の生きものも投影し、
鳥たちも投影し、
昆虫も投影し、
爬虫類も投影し、
植物も投影し、
生きものだけでなく建物も投影し、
乗りものも投影しました。
しかし、もしもこのフィジカルマインドの一部が分離を信じなくなったらどうなるでしょう?
このフィジカルマインドの一部分(この図の黒い一点)が、
もう自らが投影した世界の存在を信じるのをやめることで、
夢から完全に醒め、
【本当の自分】とは何かを思い出したとき、
どんなことが起きるのでしょうか。
一部分が自らのマインドを変え、夢を信じなくなったとき、
完全に幻想から目覚めたとき、
マインドの中の小さな点が一つ消えてゆきます。
なぜ消えることが可能なのか。
ここが重要です。
『神』は永遠なるものしか創造していません。
『神の子』がつくりだしたもののすべてはその反対です。
すべては変化し、すべてはやがて死ぬのです。
『神』が創造しなかったものは初めから実在しない。
幻想であるがゆえに消してしまうことが可能なのです。
(最初からなかったことにできるのです)
もしもこの黒い部分が実在するものであれば、
消すことは不可能です。
フィジカルマインド(自我)が実在するとするなら、『神』は『神の子』の創造に失敗したことになってしまいます。
しかし、『神』はそれを造ってはいません。
『神』自身にない【分離】という概念からは何一つ造れないのです。
幻想であるがゆえに消えるのです。
消えた点はもう自分の外側に何かを投影するのをやめました。
さらに他の部分もどんどん夢から醒めていったとしたら、
マインドの中の、
フィジカルマインド(エゴ)の部分がどんどん消えていき、
だんだんとマインドが、『神』が創造したときのままの状態に戻っていきます。
一つでも残っている限り、
宇宙は存続します。
この状態ではまだ宇宙は、
まだ【分離の幻想世界】は残っています。
しかし、最後にはすべてのフィジカルマインドが消えると、
マインドは完全に元の状態に戻りました。
『神』が創造したままのマインドです。
すべての『神の子』が本当の自分を思い出した瞬間です。
すべての『神の子』が永遠の安らぎに帰った瞬間です。
もう【分離の夢】は終わりました。
始まりの時に戻りました。
『神』とは何か、
『本当の自分』とは何かを『神の子』は完全に思い出しました。
そして『神の子のすべて』は、
宇宙のすべてを、
【分離しているように見えたすべて】を忘れます。
自分たちが一度も『神』から分離していなかったことを思い出します。
これを肉体意識の私たちが聞くと、真実を思い出すこと = 「喪失する」とか「奪われる」と誤まって感じてしまいます。
それまで築いてきたものを『神』に取り上げられてしまうという恐れを持ってしまいます。
しかし、実際はその逆です。
失ったと信じていたものをすべて取り戻すのです。
『神』が創造してくれた時のままの自分に戻ることは、願い続けたすべてのものを手にすることなのです。
他者と思っていたすべての存在が自分自身であることを思い出し、その存在するすべては自らを傷つけたことなど一度もなかったことを知るのです。
欲しかったものすべては初めから持っていたと悟るのです。
遠いどこかに『神』がいるという信念は消え、ずっと『神』と共にいたことを思い出すのです。
それが私たちが自分でも気づいていない本当の幸せなのです。