肉体の私たちがいるのは物質世界です。
私たちは肉体が死ぬと【非物質の世界】へ行くのですが、
その【非物質世界】についてスピリチュアルな知識を教えている人の中で意見が分かれます。
いろいろなスピリチュアルな本、セミナーでは必ず『あの世』について説明があります。
基本的なことはだいたい同じだったりするのですが、細かな部分に至ると説明が違ってきます。
誰の言ってることが正しくて、誰が間違っているという話をするつもりはありません。
このことは、もともと肉体で理解し、肉体で説明しようとすることに無理があるので、さまざまな解釈に分かれてしまうのだと思います。
ここでは僕流の解釈、僕なりの説明の仕方をしていきます。
スピリチュアルな学びに終わりはありません。
僕も毎日新しい知識に気づかされています。
毎日ちょっとずつ学び、
毎日ちょっとずつ成長しています。
だから今はこういう説明の仕方をしていますが、僕自身の成長と共に説明の仕方も変わっていくかもしれません。
では始めます。
この物質世界を含め、大まかに分けると【三つの世界】があります。
これを数回に分けて、説明してみようと思います。
この物質世界は現実ではありません。
肉体がいるこの世界は実在してはいません。
この世界は、
たった一つのマインドが、
自らを「いくつもの存在に分離している」と信じ込んでつくりあげた【壮大で緻密な夢】です。
僕はこの世界をこう呼んでいます。
死んだら「体から魂が抜けだす」とか
「肉体を卒業する」とか耳にすることは多いですね。
でも正確にはどちらも違います。
実際に体から魂が抜け出す場面を見た経験のある人は少なからずいます。
昔から火の玉のようなものが見えたと証言する人もたくさんいます。
震災などの遺体安置所などで体から抜け出す魂が見えたという人も何人もいます。
僕はそれらの証言を嘘だと言っているのではありません。
それらが見えているのは事実です。でもここで気をつけてほしいのは、
そもそもこの世界はマインドが見ている幻想だということです。
ここでいうマインドとは肉体の中にあるものではありません。マインドは肉体の外側にあります。
長い間、私たちの多くはこんなふうに思ってきました。
「肉体に霊界からやってきた魂が宿って、死ぬとその魂が肉体から離れて再び霊界に戻る」
それは見方によっては間違いではないですし、僕も以前はそう思っていました。
これについてはまた別のテーマとして詳しく書きますが、
この物質世界にいる私たちはどうしても自分たちが理解しやすいように事物を見てしまう傾向があります。
そもそも私たちはスピリットです。
俗にいう幽霊のことではありません。あれとはまったく別のことを指していると思ってください。
そのスピリットの中にあるもの、それがマインドです。
そのマインドが『神』からの分離を信じてしまった瞬間から見始めた夢がこの【幻想の物質世界】なのです。
私たちの肉体はそれぞれに分離しています。
それは私たちのマインドが【分離】を信じ、【分離】をキーワードにしてつくりあげた幻想の一つとして、
この【分離した肉体】をつくりあげたのです。
しかし、[『神』と『神の子』の関係 ]で説明したように、この世界自体は実在しない世界です。
『神』は分離して見えるものは一つも創造することはありません。
よって、バラバラに分離した肉体も実在しない幻想であると同時に、
その肉体の一つ一つに宿るバラバラの魂もまた幻想として見えていることになります。
これは複雑で難解な話です。
しかし、そもそも『神』は私たち『神の子』を何一つ分けていないという真実を受け入れないかぎり、
肉体の私たちが救われることは絶対にないのです。
なぜなら、肉体も魂もバラバラに分離しているという考え方(考えではなく実際にそう見えるという場合も同じことです)
をしているかぎり、必ず答えのない矛盾にぶつかることになるからです。
それは、
「なぜ『神』は私たちを分離したのか?」
「なにゆえ私たちは分離する必要があったのか?」
そういう疑問に対して、「分離は現実である」という前提のもとでは絶対に答えは出ることはないのです。
この部分については、別のテーマで詳しく書きたいと思います。
とりあえず今はこの物質世界は幻想であることを前提に話を進めます。
この世界が幻想であるということは、私たちは【死ぬ】どころか、
そもそもこの世界に【誕生】すらしたことがないことになります。
この考えを受け入れるのに大抵の人は時間がかかります。
大抵の人は反発します。
宗教家はもちろん、霊能者と呼ばれる人たちも同様です。
僕自身もかつてはそうでした。
抵抗しました。笑 だからその拒絶感は痛いほどわかります。
フィジカルマインド(エゴ)は、「私たちが肉体として実在している」と本気で信じています。
宇宙も、地球も、まぎれもなく実在していると強く信じています。
だからフィジカルマインドは、「この世界は実在していない」と聞かされると自らの存在理由がなくなると感じます。
よって、肉体の私たちがこの話を聞くと動揺します。
困惑します。
笑い飛ばすのはまだ良いほうです。ときに激しく抵抗します。最後には怒りだします。
それは仕方ないのです。
肉体の私たちは実に巧妙にフィジカルマインドに支配されているのですから……。
その支配から自らを解放するには時間がかかるのです。
そのために『神』と『キリスト』と『ハイヤーマインド(ハイヤーセルフ、または聖霊)』が、
私たちを救うために綿密で完璧な計画を立てて肉体の私たちを救い出そうとしてくれています。
人は「この世に生まれてきた」という夢を見て、
「死んでこの世を去る」という一連の夢を見ているのです。
今これを読んでいるあなたはどうですか?
生まれてから今日までの自分の人生が「実は夢の中の出来事でした」と言われてどんな気分になりますか?
ただ勘違いしやすいのですが、自分の体が幻想だから【自分という存在そのものも幻想】とは思わないでください。
あなたは確実に【実在している存在】です。
あなたはまぎれもなく『神』によって創られた『神の子』です。
スピリットとしてのあなた、そのスピリットの中のマインドとしてのあなたは、
間違いなく実在の存在なのです。
肉体を含めた物質や、【個としての特徴】は幻想です。
しかし、『マインドとしてのあなた』は間違いなく実在し、夢を見てしまっているだけなのです。
僕もつい最近まで経験しましたが、「この世界が幻想だ」と信じはじめると、
何を見ても、何をしていても、虚無感に襲われるようになってしまう時期があります。
それは、その段階ではまだマインドのほうではなく、肉体のほうに帰属意識が強いせいです。
肉体に帰属意識がありながら(本当は肉体だと思っていながら)、
「自分は肉体ではない」と信じようと努めると、
「この世での行いすべてが無意味」と感じてしまうのです。
自分という存在自体が幻のように思ってしまいます。
これについては細心の注意が必要です。
あなたが肉体を通じて見ているもの、
肉体を通じて聞いているもの、
肉体で触れているもの、
肉体で嗅いでいるもの、
肉体で味わっているもの、
それら五感で感じるものは【幻想】です。
目に映る世界は【マインドの中を象徴的に投影した世界】であり、影のようなものです。
しかし、あなたがマインドの中で感じとること、
『喜び』や『愛』といった感覚はしっかりと実在しているものであり、幻想なんかじゃありません。
くれぐれもそこを間違えないようにしてください。
肉体が死んだらどうなるのかというとさらに別の夢に移動します。
もちろん物理的な移動ではありません。
【真実の神霊界】以外はすべて実在しない幻想の世界です。
よって私たちは、【物質世界で生きる】という夢から、
【非物質世界で生きる】という夢を見始めるのです。
【重さや硬さを感じる夢】から、
【重さや硬さを感じない夢】へ移行します。
【制限の強い夢】から、
【制限の弱い夢】に移ります。
一言でいうと『軽くなる』って感じです。
波動が上がり、個の存在の振動が速くなります。
住んでいる【次元が変わる】ともいえます。
ただそれらもまた夢なのですが……。
(次回は人が死んだ直後についてから【幻想の非物質世界】についてさらに詳しくお話します)