これは現在『いじめられている人』と『過去にいじめられたことが忘れられずにいる人』へのメッセージです。
まずは前回までの『「いじめる人」と「いじめられる人」は一心同体です』の①~③までをお読みになってからお読みください。
そうじゃないと意味がわからないと思います。
あなたが現在いじめられている人だとします。
今の状況は、誰も助けてくれない状況か、
もしくはその状況を変えることをあきらめてしまっているかもしれません。
それとも、自分一人でなんとかしなきゃともがいている最中でしょうか?
あなたが、誰かが助けてくれるのをただ漠然と待っていても誰も助けてはくれないでしょう。
なぜなら、
【誰も助けてくれないという状況】
をつくりだしているのは誰でもない『あなた自身』だからです。
そのことにあなたはまったく気づいていません。
あなたは誰よりも「救われたい」と願っています。
しかし、その一方で、あなたのマインドの奥深くで、まったく正反対のことを思っています。
あなたのマインドでは、あなた自身のことを、
【無価値な人間】と信じています。
これは、あなたがいじめられるようになってからそう思うようになったんじゃありません。
あなたがいじめを受けるずっと前から、あなたのマインドの奥に根強くあった思いなのです。
あなたが見ている世界、あなたが肉体で体験することのすべては、
あなたのマインドがつくりだしている【幻想】にすぎません。
『本当のあなた』はここにはいません。
こことは違う場所で、「この場所で生きている」という夢を見ているにすぎません。
『本当のあなた』は安全な場所にいます。
そこにはあなたを脅かすものは何もありません。
完全な安らぎの場所です。
愛しか存在しない場所です。
すべてが完璧で、すべてが一つの世界です。
つねに『神』と共にいることを感じられる場所です。
しかし、あなたはそこで夢を見始めました。
「自分は孤独なんだ」と思う夢です。
「自分は無価値なんだ」と感じる夢です。
「自分は不自由なんだ」と思える夢です。
そして今、あなたのマインドは、
「自分を罰したい」という思いにとらわれています。
「自分は罰せられて当然の存在」と信じています。
それは、あなたのマインドが『神』からの分離をしたと信じてしまったときから始まりました。
あなたは『神』から離れたと思い込み、
『神』に見放されたと信じ込み、
『神』を裏切って『神』から遠く離れてしまった、という強い罪悪感にとらわれているのです。
この物質世界は、私たちのマインドがつくりだす【幻想】です。
この物質世界は、あなたのマインドがつくりだす【夢】です。
あなたが見ている【幻想】は、あなたのマインドの中にあるものを象徴的に形にしてあなたに見せています。
あなたのマインドの中にないものが、あなたの目の前に現れることは絶対にありません。
たとえば、あなたが毎夜眠っているあいだに見る夢は誰がつくっていますか?
あなたの家族がつくっていますか?
あなたの友人がつくっていますか?
それとも見知らぬ誰かがつくっていますか?
何者かが、あなたの頭の中に侵入してあなたの夢をコントロールしているのでしょうか?
あなたの夢の作者は誰でもない『あなた自身』です。
あなたは他人がつくった夢の中に迷いこんでいるわけではありません。
あなたは自分がつくりだした夢の中に入って、自分がその夢をつくっていることをすっかり忘れているだけなのです。
あなたのマインドに「自分は罪を背負って生まれてきた」という間違った信念があります。
だから、あなたのマインドは自分自身に罰を与えることにしました。
自分は傷つけられて当然の存在だから、自分のことを傷つけることにしようと決めたのです。
しかし、あなたは自分の中にそんな恐ろしい思いがあるとはけっして信じたくはありません。
だから、あなたはこの夢の中で、
自分で自分を傷つける代わりに、他人に傷つけてもらおうと考えました。
それが、あなたが受けている【いじめの正体】です。
この世界は、あなたのマインドが見ている夢です。
あなたがつくりだす夢は、あなたを視点にしてつくられる夢です。
ということは、あなたをいじめている人たちは、あなたのマインドが書いたシナリオに沿って演じている役者のようなものです。
相手のマインドを視点にした【相手の夢の中】では、
あなたも相手のマインドによって書かれた芝居を演じる役者です。
あなたから見たら憎むべき相手も、本当は「憎まれ役を演じている役者」にすぎません。
あなたのマインドが、「こういうことをする人間がゆるせない」と信じるイメージの通りに演じてくれているだけです。
あなたのマインドで、「こんなふうに自分を傷つけたい(罰したい)」という思いの通りに相手役は演じてくれているだけです。
あなたのマインドで、自分を傷つけたい思いが強ければ強いほど、相手役はあなたに残酷なことをしていきます。
あなたのマインドがつくった夢の中で、あなたのマインドが信じるものを、わかりやすく形にして見せてくれているだけなのです。
たとえるなら、あなたは右手で自分の左手をつねって「痛い、痛い」と言っているようなものです。
右手も左手もあなたの手なのに、あなたはつねられら左手だけが【自分の手】だと思いこみ、つねっている右手を【他人の手】だと信じています。
あなたは映画やテレビドラマに出てくる悪役を見てどう思うでしょうか?
その役者は実際に悪人だと信じているのでしょうか?
(本当に信じてしまう人もいますが……)
その役者は、悪役を演じているだけであって、本当に悪人というわけではありませんよね。
あなたをいじめる人たちは、その人たち自身も肉体意識で自覚がないまま、あなたにとっての【悪役】を演じてくれています。
このドラマは、あなた自身が、自分の書いたシナリオを書き直すまで続けられます。
もし書き直さないままでいると、一時的にいじめが止まっても、また別の形で、別の出来事として、あなたのマインドはあなたを傷つけることを始めるでしょう。
この物語では、あなたは「かわいそうな被害者」という主人公です。
しかし、別の物語では、あなたが【悪役】になっています。
あなたの過去生や並行生(パラレルワールド)もしくは未来生では、あなたがいじめ役になっているのです。
時間の流れは物質世界の私たちの幻想にすぎません。
すべては時空を超えて同時に起きています。
わかりやすくいえば、あなたは復讐されているのです。
あなたは自分が別の人生でしたことを相手にされているのです。
あなたが今のままでいるということは、あなたはまた別の人生で、いじめた相手に復讐するでしょう。
「そんなことはしない」と思いますか?
では、あなたはこれまで自分をいじめた人、自分を苦しめた人に対してこう思ったことはないでしょうか?
「なぜ自分の気持ちをわかってくれないんだろう?」
「こんなにも自分は苦しんでいるのに、どうして平気でこんなことができるんだろう?どうしてこんなことが言えるのだろう?」
そして……
「同じ気持ちを味うまでわからないだろうな。同じ苦しみを味わってみればいいのに…」
あなたが自覚のないマインドの奥ではそんなふうに感じ、実際にそれをつくりだすのです。
そうやって、あなたとあなたをいじめる人(人たち)は【苦しみの連鎖】を続けてきました。
これは、あなたが「悪い」という話ではありません。
でも、スピリチュアルな視点でいえば、あなたもいじめている側も、どちらも間違ったことをしていることになります。
あなたが見ている夢は、あなたの視点によってつくられています。
よって『あなた自身がこの夢の作者である』と自覚しない限りこの悪夢は続くのです。
あなたは意識的に、あるいは無意識に、何度も『神』に助けを求めてきました。
でも、そのたびに何も変わらない現実を見て「やっぱり神様なんていないんだ」と思ってきたはずです。
あるいは「神はいるけれど、自分のことは助ける価値がないのだろう」と思ってきたのかもしれません。
あるいは「この世界は自分が完全な存在になるための修行の場。だから、神はあえて自分を突き放しているのかもしれない」
なんて思ってきたのかもしれません。
いずれも誤解です。
『神』はいつだってあなたを愛しています。
あなたが想像できないほどの大きくて深い愛です。
『神』はあなたを愛するのに何一つ条件をつけません。
あなたが存在することそのものが『神』にとっての幸せです。
あなたの存在自体が、『神』があなたを愛する理由です。
『神』はいつだってあなたを見ています。
あなたがどれだけ苦しんできたのか、つぶさに知っています。
あなたが『神の声』を無視したことは数限りなくありますが、
『神』が「あなたの声」を無視したことはただの一度もありません。
では、どうして『神』はあなたのことを具体的に助けてくれないのでしょうか?
『神』は、あなたがこの夢をつくっていて、この夢の中で生きていると信じているのはご存知です。
しかし、『神』はこの夢の中に介入することはできません。
『神』ご自身が、あなたの夢の中に入って、あなたを救いだすことはできません。
なぜなら、『神』は実在の存在だからです。
この世界は【あなたがつくりだしている夢】です。
実在の存在が、幻想の中に入ることはできません。
実在の存在が、幻想の世界と一体になることはできません。
しかし、『神』はあなたのことを見放しているわけではありません。
『神』は、
あなたがこの幻想から抜け出せるように、
あなたのハイヤーマインドを通して、たえずあなたにメッセージを送っています。
『神』は、
あなたが自分がつくりだした幻想に苦しんでいるから、
その幻想をどうしたら『あなたが望むもの』に変えられるか、
その方法をさまざまなチャンネルを使って、あなたに伝えようとしています。
あなたが現在いじめられているのは、あなたのマインドが、
「ずっと被害者のままでいたい」と願っているからです。
あなたが、かつていじめられた過去を今も引きずっているならば、
それはあなたのマインドが、
「自分はずっと被害者のままがいい」と信じているからです。
今、リアルタイムでいじめられているとしても、
過去のいじめられた経験を思い出し、辛い思いをしているとしても、
あなたがやるべきことは同じです。
あなたは『自分を救う』と決断しなくてはなりません。
『自分で自分を追いつめることはやめる』と決意しなくてはなりません。
あなたはいったいどれだけ苦しんできたのでしょうか。
あなたはいったいどれだけガマンを重ねてきたのでしょうか。
それは言い方を変えると、
「どうしてそこまで自分をいじめてきたのですか?」と僕は言いたいのです。
いじめられている当事者が自分の中にある自虐的観念に気づくことは難しいでしょう。
なぜなら自我(エゴ)によって巧妙に隠されているからです。
自我が望むことは、あなたを一方的な被害者のままにしておくことですから。
「自分の中に自虐的観念があるのかもしれない……」
最初はそれくらいでいいのかもしれません。
そして、
「自分は神によって何の罪もない存在として保証されている。だったら自分を傷つける必要はない(誰かに傷つけられる必要はない)」
そう決断することから始めるのです。
それだけでまずは自分の思考パターンが変わります。
思考パターンが変わるということは、いつまでも自分を今の立場にはおいておかなくなるってことです。
つまり、その状況から逃げるなり、
戦うなり、
何かしらの方法をとるということです。
自分をいじめる相手や、
自分が置かれている環境が変わってくれるのを待ち続けるってことがなくなります。
思考パターンが変わるということは、具体的に自分を守り始めるということです。
もしも、「自分が自虐的だとはわかったけれど何も動けない」と思うならば、
あなたはまだ自分がどれだけ自虐的な観念を持っているのかわかっていないのです。
もしも、あなたの大切な誰かが今のあなたと同じ立場になったとき、
あなたはその人にどんな言葉をかけるでしょうか。
どうしたらよいのか、一緒に考えてあげますか?
それとも、「いじめられるあなたも悪い」と言って相手を突き放すでしょうか。
「逃げるのは簡単じゃない。だから我慢するしかないよ」と言い放つでしょうか。
恐らくあなたは相手の助けにはなれないでしょう。
いじめられる状況を続ける人というのは、こんな感じで自分自身を突き放して見ているのです。
無意識に「自分はこういうことをされても仕方がない人間だ」と信じているってことです。
まず、あなたは間違いを認めなくてはなりません。
ずっとその状態に自分を置いてきたことは間違いだったのです。
あなたは「助けを呼ぶ自分の声」を無視してきた張本人だったのです。
間違いに気付けるのは、間違いは修正が可能だからです。
あなたが「自分を傷つけよう」としてきた間違いを修正するときがやってきました。
今がその時です。
あなたがまずするべきことは、
「もう自分を被害者にしない!」と決断することです。
「これからは自分を守ろう」
「これからはどんな自分でも愛してみよう」と決意することです。
とりあえず、あなたが信じられることから始めてください。
自分を守るには「とりあえず逃げることだ」と信じるのなら逃げてください。
自分を守るには「協力者が必要だ」と信じるのなら協力者を探さなくてはなりません。
(僕はお話を聞くことしかできませんが、僕で良ければ協力します)
自分を守るには「相手と戦わなくちゃいけない」と信じるなら戦ってください。
戦えるだけの力を身につけるために今日から努力を始めてください。
自分を愛せるようになるには自分の劣等感を克服することだと信じるなら、そのための工夫を始めなくてはいけません。
あなたが何を信じるのか、それによってあなたがつくりだす夢の内容が変わります。
いずれの方法をとるのもあなたの自由です。
しかし、いずれの方法も何らかの【痛み】が伴うことになるでしょう。
戦っても、逃げても、状況を変えられることはあります。
でも、他にあなたが【痛み】を感じることなく今の状況を変えられる方法があります。
そして、その方法がもっともスムーズで確実な方法です。
それは、『相手をゆるすこと』です。
あなたも、相手も、お互いのことがゆるせずに今生で再会しているのです。
問題は『どんな行動をするか』ではなく、
『自分のマインドの中身をどう変えるか』が最優先課題です。
違う言い方をすれば、あなたが相手のことをずっと【加害者】だと思っていたいから、
あなたは相手から【加害され続けている】のです。
あなたが今も【被害者】であり続けるのは、
あなたが相手に【加害者】というレッテルを貼り、それを剥がそうとしないためです。
あなたが【ゆるしたくない相手】だと思い続けるから、
相手はあなたに【ゆるせない行為】を続けるのです。
この方法は極端なやり方なので抵抗を感じるかもしれませんが、参考までに書いてみます。
相手の顔を見るたび、心の中で相手に向かって「ありがとう」と言ってみてください。
口に出す必要はありません。
卑屈な気持ちで言ってはいけません。それは逆効果です。心の中で笑って言ってみてください。
相手はあなたの夢で【あなたが書いたシナリオ通りに演じてくれている俳優】なのです。
だとしたら、考えようによっては、あなたのシナリオに忠実に演じてくれているわけですから、
相手に感謝の念を送ってもいいのではないでしょうか。
今まで相手を何度恨んできたでしょう。
どれだけ相手を恐れてきたことでしょう。
まったく正反対に自分の感情をひっくり返すこと。
それができれば、あなたの物語は180度変わります。
これは簡単ではありません。
すぐにそう思えるわけではありません。
しかし、これはもっとも【強力な方法】です。
あなたはこのサイトを読んでも、一日経てばこの内容を忘れてしまうでしょう。
この方法を一度や二度は試すかもしれません。
しかし、目の前にいる相手への恐れと憎しみが強すぎてすぐにあきらめてしまうかもしれません。
そしてまた以前の状況のまま生きることを選択するのかもしれません。
しかし、あなたはその状況に絶望しそうになったとき、再びこのメッセージを読むことになるでしょう。
再度このメッセージを読むときは、他の方法ではダメだったということです。
相手に会う前に、
相手の顔を見るたびに、
くり返し相手に感謝の念を送り続けていったら、
確実にあなたのマインドに変化が起こります。
あなたのマインドに変化が起これば、
やがてあなたのマインドがつくる夢のストーリーにも変化が起きてきます。
気をつけることは、言葉と感情が一致してなくては意味がありません。
「ありがとう」と思いながら相手のことを憎み続けたら、それは何の効果もないどころか、
かえって相手への憎しみは増すかもしれません。
『本気で感謝する』
それは、もっとも難しい方法ですが、もっとも効果が早い方法なのです。
最初に起こる変化はささいなものかもしれません。
でもどんな小さな変化であっても、必ずあなたはその変化に気づきます。
その小さな変化を見て、
「これは今、自分が自分の夢をつくり替えているんだ」とあなたが実感できたとたん、
変化のスピードが加速します。
今まであなたは無意識に自分の夢をつくってきました。
今日からあなたは意識的に自分の夢をつくります。
どんどん『神』に話しかけてください。
不安なとき、悲しくてしかたないとき、迷わず『神』を呼んでください。
悔しくて眠れない夜は、ためらわず『神』に話しかけてください。
『神』はあなたのことをどれだけ愛しているか伝えたいと思っています。
『神』はどれだけあなたのことを助けようとしてきたのか知ってほしいと思っています。
『神』との間をあなたのハイヤーマインド(ハイヤーセルフ)が繋いでくれます。
今日からあなたは【自分を傷つけてきた間違い】を修正し、
【自分を無条件で愛する】ことを学び始めるのです。